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続々 NWの正常性を調べる方法

前回に引き続き、ご家庭のNWがどうなっているのか調べたい方向けの方法を紹介します。前回はルータに記録されているDHCPの払い出し情報からぶら下がっている端末を確認する方法を紹介しました。本日は前回の方法より泥臭い方法になります。

ざっくりいうと、pingコマンドでネットワーク内の全アドレスに送信して応答の有無から端末の存在を把握します。このためにはまず、pingを送信する自身の端末のIPアドレスとその所属するネットワークが何かを調べる必要があります。調べる方法は簡単で、windowsの方はコマンドプロンプトを開いていただいて「ipconfig」と入力してエンターを押せば、吾人の端末のIPアドレス情報が出てきます。Macの方は、ターミナルから「ip a」で取得できます。

自身の端末のアドレスを把握したら、一緒に表示されているサブネットマスクも確認します。多くの方のIPアドレスは市販ルータを使っているなら、IPアドレスは192.168.xxx.xxxであり、サブネットマスクは255.255.255.0になっていると思います。サブネットマスクは、ざっくりいうと所属するネットワークのアドレスの範囲を示しています。 端末のIPアドレスとサブネットマスクがわかると、端末の所属するネットワークを計算して導くことができます。計算方法ですが、 192.168.xxx.xxx をドットごとに8桁の二進数に変換します。桁が8桁に届かない場合は足りない桁は0で埋めます。イメージしやすいようにxxxに具体的な数値を入れて、192.168.172.77とします。これをドットごとに8桁の二進数で表記すると、11000000.10101000.10101100.01001101になります。サブネットマスクも同じように2進数にします。
11111111.11111111. 11111111.00000000となります。次にこれらを上下に並べてそれぞれのけたを比べます。両方とも1の部分は1として、残りは0にします。すると
11000000.10101000.10101100 .00000000になります
わかりやすいように、10進数に直すと
192.168.172.0になります。これが端末が所属するネットワークです。サブネットマスクが、0の桁数をnとすると、2^nが同じネットワークに所属するIPアドレスの総数になります。今回は0が8つなので2^8=256になります。なんとなく見覚えのある数値ではないでしょうか。

最後に、自身の端末が所属するネットワークとその総数がわかったので、pingを順番に実行して応答が返るかを確認すれば、作業終了です。今回の場合は、192.168.172.0から192.168.172.255までのアドレスにpingを実行していけばいいと思いますが、正確にはネットワークアドレスの最初と最後の1つずつは通常の端末に割り当ててはいけないことになっているので、 192.168.172. 1から 192.168.172. 254までを調査すればOKです。

冒頭に書いた通り、かなり泥臭いですが、基本に忠実な調査法だと思います。ぜひ覚えておいていただければと思います。

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