日常で触れる多様な文書について、それぞれの特徴について管理人としての私見を投稿します。
本ブログでも書く力や読む力、インプットやアウトプットといった観点でこれまでに投稿してきましたが、扱う文書に沿ってアプローチを考えてみたいと思います。
なお、数多くの文書区分があるものの、考えやすくするために今回は「論文」「ビジネス文書」「評論」「エンタメ文書」に対象を限定します。
「エンタメ文書」は造語です。ここでは、小説などをイメージしていますが、創作色の強いエンタメに特化した文書全般を指すものとします。
文書の相対関係を表現してみた
まずは頭の整理として、「婉曲、比喩表現の多い少ない」、「エンタメ傾向の強弱」を軸とすれば、うまくこれらを相対的に比較できるのではないかと仮定し、図で表現してみました。
婉曲や比喩表現の多い少ないは、論文とエンタメ文書を比較すると、割とすんなりと出てきた比較軸です。
これだけでも文書の相対関係を表すことができる気がしましたが、評論とエンタメ文書に関して、うまく位置関係を表せなかったので、もう一軸追加しました。それが、エンタメ傾向になります。
図上にプロットすると、図1のようになります。
相対関係から各文書ごとにアプローチを変えるべき
図1からわかるように、各文書は文書としての性質が異なります。
論文は、婉曲や比喩が少なく、エンタメ傾向も弱いです。学術的な再現性を考慮すると文書の意味するところを厳密に記載しなければいけないため、このような傾向になります。
ビジネス文書は、論文との特徴の違いをとらえることが難しかったのですが、比較すると婉曲や比喩を利用するシーンが多いと思います。ビジネス文書も当然厳密さを求められるものの、論文よりは説明のわかりやすさを重視する傾向が強いため、ときにあいまいさが出てくることがあります。また企画を通すといった目的のためにエンタメ傾向も強くなると考えています。
評論は、上記の2つに比べてより婉曲や比喩を用いると考えています。学術やビジネスロジックの厳密さはなく、筆者の主観を織り交ぜることもあるため、この位置にしています。
エンタメ文書は、最も自由度が高いです。読み手を楽しませるためにルールを飛び越えるイメージがあったため、最も右上に位置させました。
図上の関係から、各文書の特徴には明確な違いがあります。したがって、それらを書くにしろ読むにしろ、それぞれの文書の特徴をとらえた適切なアプローチを取らないと、うまく上達することはできません。
あとがき
軸に抽象度という指標を利用しようか迷いましたが、論文でもエンタメ文書でも抽象的な表現が混じることはあり、指標として意味がないので取りやめました。
今回と相対関係はあくまで管理人の私見ですので、これ以外のとらえ方も当然あってしかるべきものです。
ただ、管理人としてはまず頭の体操をしたかったことと結構しっくりきたものだったので図1ベースで考えてみました。
文書の性質がどのように異なるかをいったん可視化できたので、次はどのようにそれぞれの文書の読み書きの力を高めていくかについて考えてみたいと思います。