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続x3 書く力

文書に用いる語彙について。語彙力ともいわれる文書中の言葉を選ぶ力について、どのように鍛えたらよいかを考えてみたいと思います。ごく一般的な手段は何らかの文書から自身の頭に言葉をインプットして、自分の文書の一部としてアウトプットすることでその言葉を自身の語彙として取り込んでいきます。ただし、このインプット自体、対象とする文書の質が悪いと一向によい言葉に巡り合わず、語彙力は向上しません。

そこで、私が経験に基づきお勧めしたいのが、新聞のコラムや社説を手で写すことです(PCでのタイピングはお勧めしません)。これらは新聞の編集者という言葉や情報のプロが推敲を重ねて記述している文であり、お手本としてのインプットに最適であるからです。また社説は時事に関する最新の情報に触れることができるため、社会情勢にも詳しくなれる一石二鳥の効果もあります。さらに、大手の新聞社は最新のコラムや社説をwebで無料公開しているので、非常に簡単に入手できることもおすすめポイントです。写経ついでに、複数の新聞社の社説を読み比べてみて、ご自身の考え方と比較してみていかがでしょうか。

最後に蛇足になります。私は語彙力があれば、良い文書が書けるかといえば、これは間違いだと思います。良い文書とはわかりやすい言葉を用いて、読み手に書き手の意図が適切に伝わるものです。やたら難解な言葉を用いて文を構成しても、読み手の理解を阻害するようであればそれは悪い文書です。小学校に通っていたころ、新しい言葉を覚えると作文などで、それを無理やり組み込んで悦に浸っていましたが、社会人の文書には不要です。小学校の時に感じた新しいものを学ぶと楽しくなる、そのような知的な感性だけはいつまでも大切にしたいものです。

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